CALENDAR
S M T W T F S
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930     
<< September 2019 >>
NEW ENTRIES
CATEGORIES
ARCHIVES
LINKS
PROFILE
RECENT COMMENT
MOBILE
qrcode
OTHERS
Search this site


Wo ein Wille ist, da ist auch ein Weg.
<< ジェンダーアクティビスト、優雅にお茶を淹れる | TOP | その世界の片隅で >>
スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

posted by スポンサードリンク | | - | - | - |
残されたもの
“何であの人、あんなところで写真になって飾られたはんのやろ?”

お通夜の夜、祖母の妹であるその人が、
放心したように呟きながら祭壇を見つめてた。
そこにいる全員の、胸の内を吐露したようなセリフやった。

時折そのことを、思い出す。


彼女がいなくなっても世界は何も変わりはせず、
同じように毎日は繰り返し、
私だって誰だって、日常を生きるのに一生懸命で、
ただ匂いだけが、どんどん消えていってしまうかのよう。

いつか私もここを離れ、
彼女とその夫がもう何十年、住み処としたこの部屋も失われてしまう。
そうしてまた少し、寂しい想いを抱くかも知れない。

心に立った波風を持て余しながら、
引いては返しまた打ち寄せる波に思いを致す。

悲しみに暮れたり、思い出に笑みをこぼしたり、そうしてまた励まされたり、
多分誰もが、そんなふうに少しずつ癒されてまた今日を「生きて」いく。

私たちが彼女から残されたものは、
家でもお金でもなく、その人その生き様やったんやと私は信じて疑わない。

“大切なものは、目にはみえない”という。
不平や不満を言わない背中を、私は尊敬していた。
大正、昭和、平成という3つもの時代を生き抜いてきた彼女の、
他人に対する“優しさ”と“思いやり”を、尊敬していた。



posted by | 09:40 | 芙蓉のひと | comments(0) | trackbacks(0) |
スポンサーサイト
posted by スポンサードリンク | 09:40 | - | - | - |
コメント
コメントする










この記事のトラックバックURL
http://banananaseven.jugem.jp/trackback/120
トラックバック